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The Real McCoy's ザ・リアルマッコイズ

ザ・リアルマッコイズ (The Real McCoy's) は、株式会社ザ・リアルマッコイズ・インターナショナルが展開する、主にミリタリーやアメリカンカジュアル、モーターサイクルウェアを取り扱うファッションブランドである。フライトジャケットを忠実に復刻するブランドとして有名である。現在では、ミリタリーラインの「リアルマッコイ (Real McCoy)」、ワークラインの「ジョーマッコイ (Joe McCoy)」、ライダースラインの「ブコ (Buco)」の3ブランドから展開されている。ちなみに「the real McCoy」という英語は口語訳で「正真正銘の本物」という意味。

 

1987年、イラストレーターの岡本博が当時の仕事先である雑誌POPEYEの特集において、限定300着のA-2フライトジャケットを制作し販売、予約時点で完売という大反響を受けて翌1988年に会社ザ・リアルマッコイズ・ジャパン (旧リアルマッコイズ)を興す(1990年法人設立)[1]。設立当時には現フェローズ代表の志村昌洋もスタッフに名を連ねていた。

その後、フライトジャケットの復刻ブランドとして名を上げ、1997年にはジョーマッコイを誕生させ、ジーンズ業界に本格的に参入を果たす。 しかし2001年、手形の詐取が原因となり、同年6月16日、東京地方裁判所民事再生法を申請し倒産した。負債総額は2000年5月の時点で約11億3000万円。 翌年、兵庫県神戸市の特約店 NYLON (ナイロン) が後を引き継ぎ、ザ・リアルマッコイズ・インターナショナル (現リアルマッコイズ) として現在に至る。

 

ジョーマッコイ編集
ジョーマッコイ (Joe McCoy) は、リアルマッコイズの展開するブランドの一つ。ジョセフ・ゲイティング・マッコイという、西部開拓時代に実在し、カンザス州の寒村アビリーンを一夜にして不夜城に変えてしまった人物が、もしも衣料品製造・販売会社「J.G.マッコイ商会」を創業していたならば…、という仮定で創造された。1997年の誕生以来、リアルマッコイズのワークラインを支える。2001年の旧リアルマッコイズ倒産と同時に一度姿を消したブランドだが、現リアルマッコイズによって2009年秋に復活を遂げた。

現在では、以下のジーンズがジョーマッコイよりリリースされている。

Lot.900 - 1930年代モデル。バックシンチを有し、ワークパンツの流れを汲むルーズストレートモデル。14.75oz (オンス) デニム。
Lot.901 - 大戦モデル。第二次世界大戦の物質統制によって、ディテールに簡素化が計られた大戦モデル。14oz デニム。
Lot.905 - 1947年モデル。ジーンズの黄金期と言われる時代、戦後物質統制が解かれ景気が頂点に達した頃の最高峰モデル。14.75oz デニム。
Lot.906 - 1966年モデル。ジーンズが作業用パンツから、ファッションとして位置付けされ始めた頃のタイトストレートモデル。14.75oz デニム。
Lot.907 - 1960年代後半モデル。ファッション化したジーンズの更なるニーズ拡大のために作られたブーツカットモデル。13oz デニム。
エイトアワーユニオン
エイトアワーユニオン (8 Hour Union) は、ジョーマッコイのブランドレーベルの一つで、主にワークウェアを展開する。1912年、ジョーマッコイが本格的なユニオンメイド・ガーメンツ製造に着手するため誕生した。大恐慌時代の1930年には、カバーオールを発売した。

ボールパーク
ボールパーク (Ball Park) は、ジョーマッコイのブランドレーベルの一つで、主にスポーツウェアを展開する。1921年、ジョーマッコイのニット製品ラインが発展し誕生した。

アウトドアーズメン・スポーツウェア
アウトドアーズメン・スポーツウェア(Outdoorsmen Sportswear) は、ジョーマッコイのブランドレーベルの一つで、主にアウトドアウェアを展開する。1921年のスポーツブームに乗じ、ボールパークと共に誕生した。1933年に発売したウールジャケットは全米で大ヒットを果たし、1966年にはダウンジャケットやマウンテンパーカを発売し、バックパッカーの支持を得た。

旧ジョーマッコイ
旧ジョーマッコイでは、実在したジョセフ・ゲイティング・マッコイと、彼が創業したとされる「J・G・マッコイ商会」の架空の歴史を創造し、その歴史に基づき主にワークウェア商品を展開していた。1997年に旧リアルマッコイズによって誕生。強烈な縦落ちを特徴に持つジーンズ Lot.901 を発売し人気を博した。2001年には旧リアルマッコイズ倒産によって、旧ジョーマッコイ製品も生産中止となり、現在、その希少価値は高くなっている。

旧ジョーマッコイのジーンズ

Lot.900 - 1871年モデル。バックポケットは片方のみで、ベルトループがなくサスペンダーを備えたモデル。
Lot.901 - 1942年モデル。第二次世界大戦時代、軍の物資統制によりディテールに簡素化が計られた大戦モデル。当時、強烈な縦落ちをするこのデニム生地は大変珍しく話題を呼んだ。
Lot.901A - 901から905への移行期モデル。コットンネルスレーキなどマニアックなディティールが特徴。
Lot.901Z - 901のジャッパーフライモデル。
Lot.S901 - 1895年モデル。
Lot.901XH - 901のエクストラヘヴィーモデル。15oz で軍事統制前にリリースされた幻のモデル。
Lot.902 - 1938年モデル。サスペンダーが廃止され、バックシンチを備えた仕様。隠しリベット、ベルトループが初めて採用されたモデル。
Lot.902XH - 902の初回生産のみ (XH) が表記されエクストラヘビーモデルとなっていた。
Lot.S902 - 1922年モデル。
Lot.904 - 1937年モデル。ジョーマッコイで初めて「赤タブ」が採用されたモデル。
Lot.S904 - 1928年モデル。デニム生地が 9oz から 13oz に変更される。
Lot.905 - 1947年モデル。戦後物資統制が解かれた頃に作られた、「デニムパンツの到達点、最高傑作」と呼ばれるモデル。
Lot.905XH - 905のエクストラヘヴィーモデル。
Lot.906 - 1951年モデル。
Lot.906Z - 906のジッパーフライモデル。
Lot.S906XH - 1952年モデル。ジョーマッコイ創業80周年記念モデルである。
Lot.907 - 1958年モデル。66モデルに近い細めのシルエット。
Lot.908 - 1962年ブーツカットモデル。隠しリベットが廃止され、バータック仕様。
Lot.807 - ブラックデニムパンツ。
※ジョーマッコイというブランドが誕生する以前は、「アルティメットシーカー」と表記された革パッチ付きのジーンズが存在した。

旧ジョーマッコイのデニムジャケット

Lot.210
Lot.211
Lot.212
Lot.710
Lot.711
Lot.714
Lot.715
Lot.921 - 1st Model。4つボタンの簡素化大戦モデル。
Lot.925 - 1st Model。5つボタンのレギュラーモデル。
Lot.935 - 1st Model。ウールブランケット付き。
Lot.926 - 2nd Model。
Lot.826 - 2nd Model。ブラックデニム仕様。
Lot.927 - 3rd Model。
ブコ
ブコあるいはブーコ (Buco) とは、ジョセフ・ビューガライゼン・カンパニー (Joseph Buegeleisen Company) の略称。ジョセフ・ビューガライゼンとはブランド設立者の名前。元々は1933年ミシガン州デトロイト発祥のバイクアクセサリー会社であり、1940年代にはモーターサイクル・ジャケットなどの生産も手掛けた歴史的背景を持つブランド。現在では、主にザ・リアルマッコイズが復刻を担当し、トイズマッコイからはヘルメット類もリリースされている。